こんにちは、ラジャのけんいちです!
Webサイトやアプリを制作する際によく聞く「ノーコードツール」。
実は、ノーコードツールは「簡単」だけがメリットではありません。
そもそも、ノーコードツールとは何で、どんな種類があるのでしょうか。
そして、どんな人に向いているのでしょうか。
今回はノーコードツールについて大解剖します!
ぜひ最後までご覧ください!
「ノーコードツール」とは?
まずはじめに、そもそも「ノーコードツール」とは?という点から解説していきましょう。
ノーコードツールとは、ソースコードの記述なく直感的なドラッグ&ドロップの操作のみでアプリやWebサービスが開発できるツールのことです。
今までシステムの構築にはHTMLなどのプログラミング言語を組み合わせる「コーディング」の専門知識をもつエンジニアやプログラマーが必要でした。
しかし、ノーコードはプログラミング知識がなくともシステム構築ができる便利なツールです。
用意されたパーツを配置するだけで簡単にシステム構築ができるため、「誰でも簡単にシステム構築ができる」と注目されています。
慢性的にIT人材が不足している昨今、日本でも多くの企業がノーコードツールを取り入れ、アプリケーションやWebサイトの開発に取り組んでいます。
WebサイトやECサイトなどのWeb関連のツールに加え、最近特に注目を浴びているのがビジネスアプリやスマホアプリなどの開発ができるエンタープライズ向けのノーコードツールです。
IT人材不足の他にも、業務の効率化を目的に、ノーコードツールを導入する企業が増えてきています。
「ノーコード」と「ローコード」の違い
ノーコードと間違えやすいものとして「ローコード」があります。
「ローコード」とは、極力ソースコードを書かなくてもアプリケーション等の開発ができる方法のことです。
ノーコードツールよりも開発の自由度は上がりますが、プログラミングに関する知識がある程度必要なので、使用する際は「ノーコード」か「ローコード」か確認するようにしましょう。
ノーコードツールが近年注目されるようになったワケ
近年、ノーコードツールが主流であるのには、実は大きく分けて2つ理由があります。
1つ目は、世界的な大企業がノーコード開発会社を買収する動きが盛んにあったことです。
たとえば、GoogleによるAppSheet買収、MicrosoftによるSoftomotive買収を筆頭に、世界のトップ企業のノーコード市場への参入が増加したことが、ノーコードが注目される背景にあります。
2つ目は、コロナ禍に伴うDX推進やテレワークの増加です。
デジタルを活用したペーパーレス化やビジネスのオンライン化が進み、テレワークが一気に増加した社会状況は記憶に新しいでしょう。
ノーコードツールを活用すれば、非IT部門でも自社内でカスタマイズしたアプリ開発ができるため、DX推進・テレワーク導入などに伴うデジタル活用の手段として注目されるようになりました。
アフターコロナも、この動きが止むことなく続いています。
ノーコードツールでできること
ノーコードツールでは、主に以下の3つのことができます。
- 自社サービスとしてプロダクト開発
- 業務効率化のためのアプリケーションの開発
- Webサイト作成、ECサイトの開設
情報はアプリケーションやWebサイトで集める時代に、これらは広く認知してもらうには欠かせないものです。
IT人材不足が問題視される中、これだけのことがノーコードでできるのはうれしいことですね。
ノーコードツールのメリット
では具体的に、ノーコードツールを使うとどのようなメリットがあるのでしょうか。
もう少し深掘りしていきましょう。
ノーコードツールを使うメリットは以下3点です。
- ノーコードツールは無料からはじめられて、費用や工数の負担が少ない
- ノーコードツールはアプリやWebサイトのイメージを形成しやすい
- ノーコードツールは業務効率化ができる
1つずつ解説していきます。
ノーコードツールは無料からはじめられて、費用や工数の負担が少ない
ノーコードツールは無料から利用できる場合が多く、有料プランを使ったとしても細かく値段設定ができることが多いです。
そのため、「まずはお試しで利用してみたい」「小規模でアプリケーションが使いたい」という場合に便利といえます。
また、機能の改善や追加、環境のメンテナンスなどは、すべてノーコードツールを提供する事業者側で実施するので、常に最新の安全な環境下でアプリケーションを開発・利用できるのも、工数がかからないメリットです。
ノーコードツールはアプリやWebサイトのイメージを形成しやすい
ノーコードツールは思った通りのデザインや機能を搭載することができるので、思い描いたイメージを反映しやすいツールといえます。
従来はプログラマーや開発会社・制作会社にイメージを伝えて制作する必要がありましたが、コミュニケーションの齟齬が生じたり、時間的なロスを生じたりすることもありました。
ノーコードツールであれば自分の頭で思い描いていることを、あらかじめ用意されているパーツやテンプレートを視覚的にドラッグ&ドロップして構築するため、イメージと実際のシステムに齟齬が起こりにくく、あらゆるロスを防げますね。
ノーコードツールは業務効率化ができる
上記メリットと重複する部分もありますが、ノーコードツールは詳細な要件定義や仕様設計、実装テストなどの、一般的な開発工程を必要としません。
そのため、通常の開発と比べると、企画段階からローンチまでの期間を大幅に業務効率化できます。
簡単なアプリであれば即日から数日程度で公開できるという、まさにスピード感ある事業に最適のツールです。
また、非IT部門でも開発に携われることから、プログラミング知識のあるエンジニアは、自社のビジネスにとってより重要で複雑な開発などに集中することができます。
時間だけでなく、人材も有効活用できるのは企業の業務効率化に大きく貢献するでしょう。
ただし、ノーコードツールには多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。
デメリットについては以下の記事に記載しておりますのでご参照ください。
ノーコードツールの種類
また、ノーコードツールはサービスによって、得意とする分野が異なります。
自社に合ったサービスを選ぶ際に重要なのは、「何を開発したいのか」という目的です。
目的によって選ぶノーコードツールも変わりますので、まずはどんな種類のノーコードツールがあるか把握しましょう。
大きく分けて、ノーコードツールの種類は以下の4つです。
プロダクト開発 | Webアプリや、スマホやPCのネイティブアプリなど、顧客サービスとして提供するアプリケーションの開発 |
業務アプリ開発 | 業務効率化など、社内で運用するためのアプリケーションやツールの開発 |
Webサイト制作 | 製品や企業を紹介するWebサイト、オウンドメディアなど、Webサイトの作成 |
ECサイト開設 | ショッピングのための商品ページやカート、決済機能などを持つECサイトの開設 |
中でも、「Webサイト」「ECサイト」は個人事業主から大企業まで幅広く利用されています。
用途・目的の幅広さを見ると、企業のチームプレイとして業務効率化の可能性が大きいことが、ご理解いただけるかと思います。
つまり、ノーコードツールは誰でも簡単に制作できるからこそ、「チームで運用するのにとてもふさわしいツール」なのです。
企業がノーコードツールを選ぶポイント
では、企業が今後のためにノーコードツールを選ぶポイントはどのようなものがあるのでしょうか。
ポイントは大きく分けて2つ、「管理」と「運用」でシンプルかつ安全なものを選ぶことです。
また、ノーコードツールは海外製のものが多いので、日本語でサポートしてくれるかどうかも重要ポイントといえます。
具体的に見ていきましょう。
ノーコードツールを選ぶ際に「管理面」で気をつけるポイント
企業でチームで使用する場合、IDやパスワードの管理は欠かせません。
標準的なSSO(シングルサインオン)機能、AD(Active Directory)連携機能を持つことは必須です。
また、権限管理も重要です。
だれにどう任せるか、計画的に管理できる仕組みを組織内でも作っておきましょう。
社内の全社員が活用するアプリケーションなどであれば、データベースも膨大な数が構築されることになります。
その負荷に耐えられるノーコードツールであるかも確認しつつ、データベースをどう管理していくかも検討してておきましょう。
ノーコードツールを選ぶ際に「運用面」で気をつけるポイント
続いて、企業で運用面で気をつけるポイントは、「誰でもシンプルに操作できること」です。
制作段階で誰でも簡単に制作できることも重要ですが、制作・開発後に「誰でも簡単に使えること、運用できること」はもっと大切です。
中には、ノーコードツールとうたっていながら、データベースを作成し、構成を設計したうえでアプリケーションを開発するタイプのプラットフォームもあります。
活用までの教育コストが高く、結果として活用されない危険性もあります。
制作時・制作後の両方とも誰でも使いこなせるノーコードツールを選びましょう。
「アプリケーション開発」のノーコードツール おすすめ3選
では、ここからは企業でも安心安全に制作・活用できるおすすめのノーコードツールをご紹介していきましょう!
まずは「アプリケーション開発」のおすすめノーコードツールから。
おすすめは以下の3つです。
- Bubble(バブル)
- Adalo(アダロ)
- Glide(グライド)
1つずつ解説していきます。
アプリケーション開発おすすめノーコードツール①「Bubble」
アプリケーション開発におすすめのノーコードツール、1つ目は「Bubble(バブル)」です。
Bubbleは利用ユーザー数は300万人を超え、世界的に最も人気のあるノーコード開発ツールの1つといえます。
<こんな方におすすめ!>
高度なアプリケーションを開発したい方
<おすすめポイント>
- もっとも開発できるアプリケーションの幅が広い
- 工夫次第で高度なアプリケーションも開発可能
- 難易度は高いが教材が豊富
Bubbleでは特にWebアプリケーションの開発に向いているノーコードツールです。
2023年、Bubbleが本格的にネイティブアプリ対応することを発表しました。
今までは拡張機能によってネイティブアプリを開発していましたが、Bubble公式からネイティブアプリへの本格的な対応が発表され、2024中旬にはBubbleから直接App StoreやGoogle Playにアップロード可能になる方針も公開されたため、今後はネイティブアプリにも特化したノーコード開発ツールになっていくと考えられます。
難易度は高いですが開発できるアプリケーションの幅が広いため、クオリティの高いアプリケーション開発をしたい方におすすめのノーコードツールです。
アプリケーション開発おすすめノーコードツール②「Adalo」
アプリケーション開発におすすめのノーコードツール、2つ目は「Adalo(アダロ)」です。
Adalo(アダロ)とは、スマートフォンなどのモバイルアプリ開発に適したノーコードツールです。
そのため、PC画面に適したアプリやゲーム系のアプリには対応していません。
<こんな方におすすめ!>
モバイルアプリを開発したい方や、アプリ開発初心者の方
<おすすめポイント>
- ネイティブアプリも作成できる
- 難易度が低い
- AndroidとiOSの両方に対応
AdaloではGUIをスライドを操作するように直感的にカスタマイズでき、ソースコードを記述せずにアプリケーションを開発することができます。
またタスク管理やSNSのアプリケーション、ECなどさまざまなテンプレートが用意されているため、アプリケーション開発をしたことがない方でも、最適化したアプリケーションを作ることができることが利点です。
通常であれば、それぞれ固有の開発方法や設定に合わせて設計する必要がありますが、Adaloで開発したアプリは、AndroidとiOSの両方に対応します。
そのため、Adaloであれば、従来の半分の開発工数で対応できる点がメリットです。
ただし、英語表記なので英語が苦手な方は難しいかもしれません。
Adaloは、モバイルアプリを開発したい方や、アプリ開発初心者におすすめのノーコードツールといえます。
アプリケーション開発おすすめノーコードツール③「Glide(グライド)」
アプリケーション開発におすすめのノーコードツール、3つ目は「Glide(グライド)」です。
Glideはアメリカ発のノーコードツールで、2019年にリリースされて以来、世界中でユーザーを増やし続けています。
<こんな方におすすめ!>
英語ができて簡単にアプリケーション構築がしたい方
<おすすめポイント>
- Excelやスプレッドシートでアプリケーションの作成・データベース管理ができる
- とても簡単で初心者でも扱いやすい
- テンプレートが豊富
Glideでアプリを構築する上で土台となるExcelやスプレッドシートは常に同期されており、変更した情報がリアルタイムで反映されます。
たとえば、Glideで「問い合わせアプリ」を作成し、問い合わせに必要な項目を後から追加するとします。
その際、スプレッドシート内に項目を追加すれば、自動的にアプリ上に追加されるため、アプリ側で編集作業の必要がありませんので、初心者でも扱いやすいノーコードツールです。
また、テンプレートが豊富なので直感的にアプリケーションを構築することができます。
しかし、Glideも日本語非対応なので、英語ができない方にはおすすめできません。
英語ができて簡単にアプリケーション構築をしたい方にはおすすめです。
また、「Webサイト」や「ECサイト」のノーコードツールも人気です。
おすすめのノーコードツールは以下の記事に記載しておりますのでご参照ください。
まとめ「ノーコードツールは企業の業務効率化におすすめ!」
ノーコードツールと一口に言っても、それぞれの得意・不得意分野があり、目的や用途に適したノーコードツール選びが重要です。
ノーコードツールを使うメリットは、誰でも簡単にアプリケーションやWebサイトを作成できることだけでなく、運用もシンプルでチームで業務効率化に貢献できることがご理解いただけたのではないでしょうか。
安全性や開発後の管理・運用のしやすさも視野に入れて、ノーコードツールで自社のビジネスを発展させていきましょう!
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